かくいう私も青二才でね

知ってるか?30まで青二才でいると魔法が使えるようになるんだぜ?

マンガ「世界で一番、俺が○○」はアラサー男子のリアルな不幸を描き出す!


「少女マンガとか、女流作家をもっと開拓したい。いい女性向けは、心理描写が深いし、女の子に憧れや妄想で割増してない等身大のかわいさを見いだせるから、もっと女性向けの作品を開拓したい。」

と思ってた矢先、すごくいい作品を見つけた。

 

それが「世界で一番、俺が○○」だ。

 

 

 

とは言え、「新しいものを開拓したぞ」なんて言うのはおこがましい話。

僕が知らなかっただけで、マンガ家歴20年の大ベテランのマンガを、今さら最新作を手にとって読んで、

「この作者、女性でしょ?なんで、こんなにアラサー男子の気持ちとかわかるの!妄想上の押し付けがましいイケメンではなく、ちゃんと男らしくクズでこじらせた部分を描けてるのがすごい!!

「BL作品が多い人なのに、BL臭いこってり感がなくて、男の俺でも読みやすいぞ!

と、熱中させてもらった。

あらすじ

「この中で一番不幸なのは○○だ」

 という話で盛り上がっていた小学校時代の幼なじみ3人組(ニートブラック企業外資系)のもとに、超常的なパワーを持つ女の子が現れる。年齢は全員28歳。

女の子は「セカイ」という公益法人の773号(※通称:ナナミちゃん)と名乗り、3人に「誰が一番不幸なのかを争うゲームをしてほしい。一番不幸な人には願いをなんでも1つ叶える」とゲームへの参加を促す。

 

そして、ナナミちゃんが不幸が毎日不幸の数値を測りに来て、3人の1日を覗いていく…という内容。

 

この記事では「この辺の心理描写が良かった」というマンガと関連しつつもぎりぎりネタバレにならないような話を書いていく。

 経験上、ニートは中途半端に有能だし、プライド高い。

登場人物の一人目はイケメンのニート

 

フィクションでのニートと言うのは2極化しがち。

1つは男性向けのフィクションによくある

「オタクで、2ちゃんねる見てて、【氏ね】が口癖の…デブ。」

 

…そうそう、イメージ的にはこんなの。

これをもっと陰気にしたのが出てくる。

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もう1つは、ニートというよりもヒモ?…ジゴロとかツバメとか呼ばれるカテゴリの人。

具体的に代表的な人が「ビシッ」と思い浮かばないんだけど…よくあるパターンの1つ。

 

でも、今回描かれているニートってどっちにも偏ってないところが面白い。

 

確かに、イケメンだし、恋人もいるんだけど、恋人のお世話になっているわけではない。

時間つぶしにテレビやネットをガツガツ見てるからオタク臭いところはあるんだけど…ビジュアルがオタクでもないし、そもそも掲示板にネガティブなことを書き込むタイプでもない。

 

ニートって何もできないからニートしている印象が強い。

だけど…このマンガはむしろ一番何もできない人はブラック企業で働き、中途半端にできる人はニートになっている。

そして、ニートになっても職場や趣味で習得したスキルを発揮してるから「ニートなのに人とつながりもある」という妙な逆転現象が起こってる。

 

…そうなんです。

ニートって、仕事がつまんないとか、虐げられてまで仕事するのがバカバカしいとか…そういう感情がむき出しになった結果として仕事が続かないような人がむしろニートになる

 

そのため、有能でも能力を趣味人やオタクなことに注ぎがちな男の方がニートになるようで、実際にニートの数は男の方が多いそうな…。

 

その描写をキチッと入れているフィクションをほとんど見たことなかったから

「これはすごい」

と唸らされた。

ブラック企業で働いていると人間のスケールが小さくなる

俺個人的にすげー嬉しかったことがもう一個。

それは、キチッと非モテで虐げられている男性をフィクションで、正確に、割と同情が湧くように描いてくれたこと。

 

これ1つでも、僕の中での「水城せとなファンになろうかな」という気持ちになれた。

 

…と言うのもですね、僕が日頃見ているサイトの女どもは本当に酷いんですよ。

世の中の女性は男の悪口を書いた本を平気で出版し、それが売れて、Amazonでは大好評というから「世も末」って気持ちにしかならん。

 

どんぐらいゲスなのかを彼女が出版した本の紹介文を引用することにしよう。

「恋愛は魔窟である。恋愛話は百物語である。女子会は戦略会議である。」

女を不幸にする男=妖怪男を徹底的に分析して供養するブログ「妖怪男ウォッチ」、
人気のライター・ぱぷりこの「恋愛魔窟サバイバルガイド」が登場!

コンサル男、自称ロジカル男、セフレ牧場経営者、港区の男、プライド山男など17の妖怪男の生態を分析。
妖怪男のことをよく知り、よく退散させましょう。

つらい恋愛=妖怪恋愛を退散させるお札つき! 妖怪退散!


 ■登場する妖怪男たち

・コンサル男 ―「君は賢いね」
・自称ロジカル男―「感情的な人とは話したくない」
・セフレ牧場経営者―「好きじゃなきゃ一緒にいないよ」
・スタンプラリー男―「ヤらないの?ヤりたいよね! ヤるでしょ! ヤればいいよ! ヤろうよ! 」
・トラウマ吟遊詩人―「君の前だと、素直に気持ちを話せるよ。なんでかな?」
・恋心の搾取地主―「俺が大変なことをわかってくれるのは君だけ。本当にいい女だな。」
・不倫おじさん―「妻は戦友……かな。リラックスできるのは君だけだよ」
・彼女自動補填男―「え?いいよ付きき合おっか。今ちょうど彼女いないし」
・男のプライドがエベレスト男―「俺は自分より弱い女が好きなんだ」
・俺の知り合いはすごい男―「俺の知り合いがさ~」
・メンヘラほいほい男―「オレ、メンヘラにばかり好かれるんですよね」
・僕を救って男―「あなたは僕の女神だよ」
・お前がママになるんだよ! 男―「母さんはやってくれたのに」
・君は見どころがあるね男―「君だってわかってるはずだ。自分が常識では収まらないって」
・港区の男―「明後日からハワイに行くんだけど一緒に来る?」
・ウォルトDis芸男―「お前って本当にバカだよなー(笑)」
・束縛男―「なんで心配させるようなことするの?」

 妖怪男ウォッチAmazonより)

 

「こういう人もいる」ってだけならいいんだけど…彼女のそうそうたる執筆先。

『妖怪男ウォッチ』ぱぷりこが書いた記事・メディア出演まとめ - 妖怪男ウォッチ

 

この執筆先を見てしまうと

「女性ってそれだけ男の悪口を言うとか、アレな態度を取るとか…そういうことに抵抗のない人たちなんだな」

「そういう人達と、相互理解してやっていくとか無理だな」 

 みたいな諦めとか、おどろおどろしさみたいなものを感じてたわけ。

 

妖怪男ウォッチみたいなダメなブログのせいではなく、アッシーくん・メッシーくん世代の母親が妹にそういう話を面白おかしく話してた時から、閉塞感を感じてた。

 

そのため、ブラック企業の中でちゃんとやつれて、ちゃんと自信をなくして、ささやかな幸せすら自分には得る権利がないのでは?

と…自己肯定感が極端に低くなってますます病んだり、搾取されたりする人間をキチッと描いてくれているマンガがベテランの女性マンガ家から出てきたのは僕の中ではすごく「わかる人もいるんやな〜」みたいに思えて、希望をもらえた。

 

こんな感じで、1話読む度に…新しい人が出てくる度に

「そうそう、他のマンガもニュースも捉えきれてないけど、本当に経験してみるとこういう人・こういうことになっているんだよ」

というリアルな部分が描かれていたので、すごく楽しく読ませてもらった。 

 

 ストーリーに関してはまだ1巻なのでさほど展開されてない。

しかし、登場人物の不幸を探るほどに、それぞれのキャラが大人になってから抱えがちな悩みと向き合うきっかけ、代弁してくれる。

 

その時に「救われた感」があるからこのマンガは好き。

読み返しても、感動や気づきがあって、勧めたくなる。

 

いや〜いいマンガに出会えた。

 

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登場人物が悲しくなるほど凡庸なのがすげー刺さる!!