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かくいう私も青二才でね

知ってるか?30まで青二才でいると魔法が使えるようになるんだぜ?

「三沢さん、エロゲ原作アニメ好きだね」的なことを言われたので、その理由を考えた

アニメ

3年ぶりぐらいかな?いつもなら「好きそうな作品」しか見ない僕が念入りに深夜アニメをチェックしてはツイッターで何が面白い、何が気に食わないと書いてる。

 

で、チェックしてコメントを書いた際に「エロゲ原作のアニメ好きだね」と昔からの読者の人に言われた。

 

…僕自身は自覚がなかったので、一瞬きょとんとしてしまった。

好きな作品10個挙げたら、6個はオリジナル、2個は原作がマンガ、1個はラノベ、1個はエロゲ…となる程度。しかも、true tearsという原作ファンから見ると「アレは別物です」というような作品が挙がるだけ。

 

媒体別に見るととりわけエロゲ原作作品が好きなわけじゃない。

最後まで見た作品はそれなりにあるが、ずば抜けて好きな作品は少ないのよね。

 

…そんなことを気にしながら、「天体のメソッド」と「グリザイアの果実」を見たところ、思うところがあったので書いてみたい。

 萌えアニメの世界観は内輪のものじゃないと成立し得ない

今季放送されてる「天体のメソッド」と、「デンキ街の本屋さん」を見て、同じことが気になった。

萌えアニメと呼ばれるジャンルの作品は幼稚な会話とかあざとい女の子の仕草が許されるような「隔離された場所」で行われる事が昔の作品には多かったのに、それがなくなって終始痛いトークが繰り広げられるような作品に仕上がっていて違和感があった。

「隔離された場所で萌えが起こる」のは特にライトノベルやマンガの原作ではよくあることだ。キャラクターが普通にしている時と、萌え作品特有の頭のおかしい台詞やあざとい仕草・恥ずかしいサイドストーリーが盛り込まれる部分が両方描かれている。

 

わかりやすい例を挙げると涼宮ハルヒシリーズや魔法少女まどか☆マギカ辺りは世間体で振る舞ってる姿と、本気で取り乱したり本性むき出しにやりたい放題してる姿と両方を一人のキャラクターに描いてて、そういった緩急がキャラの実在性とか、頭のおかしい行動や願望を視聴者に共感させる作用になる。

 

ハルヒほどじゃなくても、生徒会の一存じょしらくのように「内輪ネタである」という前提を作ってストーリーを展開したり、僕は友達が少ないのように「真人間の白い目」も描くことでキャラの変人ぶりを強調したりすることで萌え作品を共感させたり、どういう作品かという方向性を示すように作られてきた。

 

実際、デンキ街の本屋さんの場合も、原作では「予防線」があるからこそ話がわかりやすく、沢山のネタが盛り込まれても食あたりせずに楽しめるマンガ家のテクニックがかいま見られた。(参照;「デンキ街の本屋さん」1話を見た

 

ところが、アニメになった途端にその予防線を省いたから「誰がこんなヤツバイトに雇うんだろう?」「こいつ社会で…それ以前に同級生とやっていけるのか?」と思うほど頭のおかしい奴にしか見えなくなって登場人物に全く感情移入できなくなった。

 

天体のメソッドについて言えば、高校生ぐらいの設定であろう人物の台詞がことごとくガキ(≠子ども)っぽくて、会話と言える会話が成立してないのだ。

会話が成立しないでテンポが悪く、ちょくちょく入る回想で小さいころに会話している幼いころの主人公のほうがまだ心理描写がちゃんとしてる…という不思議な描かれ方をしていて「人語を話す別の生き物」を外から覗き見てる気分にさえなった。

 

マンガ原作作品や、一部の萌え系作品はネット民の実況や動画配信を前提としてキャラの頭のおかしい部分・ツッコミどころを強調して作る傾向がある。いわゆる「ツッコミ待ち」というやつだが、行動原則がつかめない電波に対するツッコミは笑いや合いの手ではなく、困惑やブーイングの類…ということをわかってほしいと思う。

 

その区別がついてない人に好きな原作作品ぶっ潰されることがしばしばあるので。

 

他方、エロゲ原作の場合、エロゲという性質上会話や主人公の思考で話が展開されてるから、マンガやオリジナルアニメだと絵で省けちゃうことをテキストやボイスで表してる物を原作としてるので、比較的丁寧に言語化されてる。

 

これはラノベ原作作品の方が象徴的だが、言葉による説明がムダが丁寧。

ラノベの場合はボイスは入らないから過度に長いセリフや人が喋らないだろう台詞を形式美的に盛り込む作家さんもいるが、音声でそれをやると長くなるからラノベより歯切れがよく、マンガやオリジナル作品よりも会話が成立しててアニメにした時に初見の人にやさしい作りになるのでは?と僕は考えてる。

 

今季で言えば、「グリザイアの果実」以外にも「失われた未来を求めて」がエロゲ原作だが、どちらも会話がポンポンと弾み、それゆえにお互いの人間関係や相関関係がわかりやすく、しかもどういう方向性の作品かもよくわかって面白かった。

 

新しいとか新しくないという以前に、一話で「どういう作品で何をしていこうとしてるか」がわかる作りになってたことが良かった。

 

会話が成立しない作品・作品を機能させるための予防線が出てこない/機能してない作品はそもそも何がしたいかがよくわからなくて「この作品はどういう立ち位置何ですか?」というところから自分で納得しないと見続けられない。

 

いい作品はそこら辺の導入部分をオリジナルで作るか、原作のまえがきを残すか、会話してるうちに何が魅力かがわかる雰囲気を出してくるか…何かしら作品の楽しみ方を提示してくるんだが、それがぼやけてる作品は1話見切るのも辛いのよね…。

 

エロゲ原作アニメの場合、セリフ回しやキャラ紹介の中に「作品の雰囲気を序盤でつかませる要素」が盛り込まれてることが多くて見やすい。悪く言えば「テンプレ」だが、そのテンプレが機能してるおかげでエロゲ原作で1話見られたアニメはほとんど最後まで見てる。(面白いかどうかは別として作品の設定・世界観がぶれないから見やすい。ついていけないことになりにくい)

 

逆に、天体のメソッドの1話は回想と、成立してない会話が交互に繰り返されて、掴み方も繋がり方もぼんやり。ぼんやりだけならまだしも、設定がどうなってるか疑いたくなるほどイラストの年齢と行動が一致せず困惑するばかり。

「深夜アニメ見るぞ!」という決意がなかったら、Aパート見ることもしなかったね。そのぐらいひどかった。

 

アニメーションはよく動くし、ひょっとしたら3話見れば良くなるのかもしれないよ?でも、街中に痛い人が跋扈するようなアニメ見てると頭痛と怨念と心配と…まぁ、なんか心のなかを内側から破壊されるような気持ちになるから見たいとは思えない。

 

見るなとは言わないし、面白さは人それぞれだ。

だけど、タイトルでつかめない、話の内容が要約できないようなブログがヒットしないように、アニメもまた要約もできず設定も飲み込めない作品は多くの人が見続けられないんだよ…そのことだけは言わせて。

 

グリザイアの果実 ~サンクチュアリ フェローズ~ 1 (チャンピオンREDコミックス)  

 本当に興味がわいた。原作がどうこうとかそういうの抜きでアニメとして「1話からここまでやるか!」と思ったから長く見続けたい。

 

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