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かくいう私も青二才でね

知ってるか?30まで青二才でいると魔法が使えるようになるんだぜ?

稼ぐこと・生きること〜有村悠騒動を見ていて思ったこと〜


それほど多くの社会人経験があるわけじゃないが、金には恵まれもしたし苦労もした人間として有村悠さんが「同人誌が売れなくて、同人誌を刷るためのお金を振り込んでもらうためにブログに口座を晒す」というじけんについては色々と思うところがあった。

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当ブログの読者には「いまさら」かもしれないが、30過ぎて同人作家とライター業というフリーランスを貫く人がいる。それが「有村悠」さんなのだが…世間一般のフリーランスのイメージとは違い、すごくギリギリで貧乏してるフリーランスだ。

普通、フリーランスというと何かしらの下積み経験があり、知名度もあってフリーランスを始める「自営業」みたいな側面が強いのだが、有村さんの場合は「働きたくないでござる」の延長線でフリーランスになったみたいな話をちらほら聞く。(実際、本人が「面接を受けて働いた仕事がない」と言っているように、ほとんど正社員経験がないらしい。)

さて、自分も決して人に自慢できるような経歴ではないのだが、彼については才能もあるし、尊敬する大先輩でもあるので、色々と言及したい。

批判とも取れる発言が横行するが、基本的には有村さんはすごいと思っている。少なくとも僕には有村さんみたいなことはできないと思っているから尊敬はしてる。才能とか、研究量とかセンスとか…そういうポテンシャルだけで言えば、3回生まれ変わっても有村さんには勝てない。

だが、そういう凡人ゆえに見える事もある。この記事はそういう話だ。

  • 社長が僕に説いた「稼ぐ気力」という概念

女性は30までに平均して200万ほど貯めるらしい。だが、僕の周りに貯金家が居ないことや、22・23という年齢があまり貯金の必要性を感じないこともあって、大した蓄えはない。

「稼いでないから貯金できないのでは?」…そういう時期もあったが、これが稼げたら稼げたで色々使ってしまうのだ。

…年収単位で言えば普通の新卒ぐらいだが、ブラック企業にいた頃は結構稼いでた。離職率9割というアニメーターか、我が社かというほどのブラック振りであったが、生き残れる人はそれなりに稼げた。(家建てた人、車買った人、ブランドものの財布持ってる人…色々いた)

当時の僕にとって、僕の給料の価値を新卒基準の給料で考えてしまったため、会社が「月50万円ぐらい手取りでもらえる程度に稼いで欲しい」とかなんとか言うことに対して、関心がわかず、そういう圧力だけがきつく最後はやめてしまった。

ノルマが嫌いだとか、人間関係がどうこう…という事もあるのだが、最も大きいのは価値観の違いだ。

朝から終電まで働いて手に入れる50万円に単純に意味を感じなかった。そんなことをするぐらいなら持続的に30万円稼げる組織を作りたいと思ったし、それに賛同するメンバーでは実際に上手くいっていた。(自分一人で商売回してる時はそのやり方で9時には家に着けるようにモデル化したのだが…パワハラにあって潰されてしまった)

ノルマ付き、商品も相方も、値段設定もできないのに歩合…これを同僚にやられて、我慢ならず辞めた。

…そういう経験をしてるからこそ僕は「生活を守る大変さ」をかなり早いうちに自覚した。もっとも、その後しばらくは稼ぎの低いお仕事をやってたせいで金は貯まってないが。

金や仕事に翻弄され「どうして、俺は生きているんだ?」「死ねば楽になるかな?」と考えたことがある23歳はそれほど多くないと思う。…一人暮らしで都心の家賃に苦しめられ、飯をつくるどころか寝る暇さえない経験をして、休みの日には指一本動かせないほどの疲労感…。(やっと起きたのは夜の8時で「そう言えば、飯食ってなかった」とかぼやきながら王将へ歩いていく)もう生きてるのか死んでるのかもわからない。

その当時のブログを「斜め上から目線」管理人のあままこ(id:amamako)さんに
「己をそういう野蛮な場所に順応させようと必死なTM2501さんの踏ん張る姿が目に浮かび怖かった」
と言われたことがある。頭で分かっていても「今月の家賃が払えるめどがつくまではやめられない」と踏ん張っていた当時の僕は本当にそんな感じだった。

有村悠さんに足りないのはそういうことなんじゃないかと思う。
今更、30過ぎて「ブラック企業入れ」というほど、僕は残酷でもない。ただ、同人作家なりライターなり、ブロガーなりを死ぬ物狂いで「俺はこれで生活するんじゃー!!」とやっている姿が見えないからクズとかマザコンとかネットで揶揄されちゃって報われないのだろうね。

グラゼニ」ならぬ「ネトゼニ」とでもいえばいいか?有村さんには才能もあると思うし、研究もしてる。だが、本気でお金を欲しいと言う状態にも、取らないといけないというプレッシャーを煽られる場所にもいないから、「稼ぐ気力」というものがわからない。

「稼ぐ気力」っていうのはブラック企業や競争下のプレッシャーだったり、貧乏したり、極限の忙しかったり…そういうことをやって始めて「生きてるだけでもすごいんだ」ということを漠然と思うようになる。

ある程度大人にならなきゃわからないし、わかんなくてもいいことを今から言う。

まず、自分は平凡な人間だ。非凡でいたがるために好きかどうかもわからない異常な趣向を主張したり、何かの特技を磨いたりするんだけど…そのプロセスや心理自体がそもそも平凡で、じぶんがおもってるよりもずっと取るに足りない心理だ。

挫折でもなんでもない。ただ、どうしようもなく突き抜けた人物、想像さえできないほど掟破りな人や組織を見て「変わってるとか、個性的」ってモノに対して魅力やあこがれを失う。それはある程度視野を広げると、勝手にそうなる。

次に来るのが「生きてるだけでもすごいんだなぁ…」とか「当たり前が大変だ」と気づくようになる。この段階に来ると自分の心の中にある生きていくのにいらないプライドとか贅沢な趣味とか…そういうものが汚れのように抜け落ちて、風呂上がりのさっぱりした気持ちと姿勢になれる。

最後に気づくことはこうだ。「人は思っているほど自分を見てない」という事。ネットで2万人集めたって、たったそれだけ。僕のブログじゃ甲子園球場はいっぱいにならないし、美人の女子高生はほとんど見に来てくれない。僕みたいなおっさんとオタクばっかりの2万人。

有村さんって僕に言わせると心の中にまだまだ追い詰められ切ってないんだ。(その次の日にアニメ見ながら)リストカットなんかしてるうちは少なくとも俺よりは余裕あるんだよ。尊敬してる大先輩だからこそ言うが、有村さんはまだまだ絶望できるよ!だから、絶望しろと言うんじゃない!心にリミットかけずに、むしろ絶望を浴びながら開き直れると言いたいといいたい。

リストカットについては僕とうつ病患者と、ナースさんと…実際のリストカッターと話し合ったことがあるんだけど、実際ほとんどは手首切っても死なないんだって。それに本当に死にたい人は脇腹か股か頭ぶっ刺すよ?リスカってすごく中途半端な行為。

リストカットというのは血がでることで自分が生きていることを確かめる行為で、本当は死ぬ気もない人のやること。まして、それを晒すなんていうのはかまってちゃん心理以外の何物でもない。

…何度も言うけど、僕は礼儀とか知らない(し、知る気もない)から先輩相手でも切り込むよ!はてな村長だろうが3mのホッキョクグマだろうが憧れの先輩だろうが、関係ない!納得いかなきゃ、切り込むよ!

そして、有村さんがピンチだとかなんだとか言いながらリスカしちゃう事に僕は人からお金をもらう誠意・ピンチだという緊張感を感じなくて、頭に来たからこの記事を書いた。命懸けで商いした人間として、あるいはブログでヒット狙って頑張ってる人間として、なんかすごく頭に来た。

親切でもなんでもない。エゴだ。エゴでしか書いてない。親切か、侮辱かは有村さんが決めたらいい。僕は

  • さて、有村さん側に立った話もちょっとしましょうか。

僕はアンチでも信者でもなく、「同業の後輩」という立ち位置だと思ってるから、ちょっとだけ有村さん寄りの話も書いておこうかな。

同人誌について「売れる本をかけよ」とか「道楽なんだから売上求めるな」とか、同人誌を作ったこともないであろう人らから「知った口」がたくさん聞こえてきて、頭に来たから言おうか。

もし、売れる同人誌を作りたいなら、作っている段階で人の声を入れたらいい。僕は書き終えてから読んでもらって編集する「下読みスタッフ」や挿絵を書いてくれる人が居ると助かるなぁ…とか思ってるけど、これってリスクでもあるんだよね。

何がリスクかというと、同人誌のメリットって商用作品と違って自分の趣味100%で作れることでしょ?もちろん手間が半端なくかかるけど。その手間を肩代わりしてもらった分だけ、作品の自由度が下がったり、マージンとられちゃったりしちゃうわけですわ…はい。

…僕は同人界隈に人脈がいないから、【ブログの力で同人誌がどんだけ売れるか】という実験を兼ねて同人誌を売った。ブログの盛り上がりを維持しながらの同人誌制作だったから、原稿を書いていた10月中は少なく見積もっても10万文字は書いてる。下手なライター稼業ができるレベルよ?Twitterとかmixi日記含めると多分13万文字ぐらいはやってる。その時期ブログが盛り上がりすぎて、反響に対していろんなコメントしてるから、結構大変だった。

売上総数自体は芳しくなかったからものすごく晒し者にされたけど、作ること、売れることが経験できたのはものすごく勉強になった。

僕のわずかな経験と、有村さんのキャリアを一緒にするのもアレだけど…「同人が趣味かもうけかのどちらかに割り切ることはかなり難しい」ということだけは多くの同人作家と共有できる自信がある。

趣味なら金もらわなくてもいいけど、金も手間もかかってる以上はやっぱり売れるほうがいいに決まってるし、持続性から考えてもお金は欲しい。

作ったこと自体に意味はあるよ?だけど、作るだけなら2chでいいし、DLでいいじゃん!と思う。

ただ、1日2万アクセスをやり遂げたブログの管理人としては、数字や反応の偽物感、刹那的で自分が蚊帳の外に感じるようなブームより、そこから派生した数千円のアフィリエイトであったり、たった五冊の本の売上の方が明らかに現実味があるんだ。自分がやり遂げた感覚がある。

お金はものさしだとよく言われるけど、無料の評価や注目が簡単に集められる世の中だからこそ、お金の重さは感じられる。

ほぼ自分一人で好きなものをつくり、それがずっしりとお金として稼げた時の重量感は身震い、武者震い、鳥肌…漫画表現で言うなら「わなわな」といった感じの震えが止まらなくなるんだよ!!
僕はたった一人のお客にしか手渡しできなかったが、「売れたよ」とスタッフさんの報告を聞くたびに胸をなでおろして…本が減っているのを見つけて涙出そうになったもの。

そういう快楽って「普通に生活する上では必要のない贅沢な感情」だけど、有村さんには売れていた時期があるだけに、その心理に味をしめてしまう気持ちも分からなくない!!

かつて、僕にシロクマ先生がいたように、有村先生にも【普通の幸せ】を説明できる人が必要なんじゃないかな?最近のシロクマさんはなんか「好々爺キャラ」に成り果てちゃった感があって好きじゃないけど、『無力にして、つまらない正論』を述べる人はある段階にならないとそのありがたみはわからんし、高飛車なわりに誰でも言えることしか言わないつまらない存在だ。だが、そういう役目を誰かが買って出る必要性あるのかなぁ…とも思う。

そういう意味じゃ有村さんって岐路に立っているよなぁ。普通の幸せのために我慢を覚えるか、快楽のために絶望に突っ込む勇気を覚えるか…。僕は有村さんと「類友」と言われてるけど、僕は有村さんほど才能ないですから、我慢覚えて「平凡な人間として老いていく」覚悟はしてる。

平凡に歳をとる経過で、書き続けていたブログや同人誌がどっかで開花するまでまったり続けてみようかなぁ…という気持ちでやってる。(1年前はすぐに黒字化したい気持ちでいっぱいだったけど、最近は『今、ブログで稼げるようになっても持続的にネタをかけるほどの強さが僕にないのだから、急がないほうがいい。シロクマ先生の言うように5年後にシロクマと村長を倒しに行けばいい。簡単に勝ってしまったら彼らのメンツを潰してしまってかわいそうじゃないか。』と最近は思ってる。)

人生を切り売りする度胸と、新月お茶の会で鍛えたオタク力、それに元々の才能・センス…そして何より30代という時間のなさを考えたら有村さんは多分、快楽のために絶望に突っ込む勇気を取るのかな?

オンライン上に口座を晒し、リストカットを晒すなんて事は並大抵の人にはできないと思う。ゆえに有村さんがすごい人だと僕は思ってしまう半面、この人の中での伸びしろを断っているもったいなさも感じる。

僕は先輩を応援してるつもりで書いてるけど、果たしてどうなんだろうね?これは。

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少し前に、有村さんとお会いした時の記事です。よかったらそちらもどうぞ。


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稼ぐ気力の話をするならこの漫画かなぁ…と思ったので。僕の言いたいことの6割ぐらいはこの漫画のことを思い出してくれるとわかると思います

有村さんがもし、この記事を見たなら僕は『このアニメを見返してみてください』と言いたいなぁ…。僕の記事のメッセージ性はこのアニメを参考にして作ってる部分が多いので。

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