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かくいう私も青二才でね

知ってるか?30まで青二才でいると魔法が使えるようになるんだぜ?

ネットでは毎日が文化祭!!〜祝・初音ミク217ヶ国配信記念記事!〜


お正月の事だった。僕の家にはテレビがなかったので、実家でテレビを付けてぼんやりと眺めていると、見たこともないCMが流れた。僕はひどくこのCMに胸を打たれた。

Google Chrome】のCMの感動は半月の間に忘れ去られてしまった。ところが、CMソング「Tell Your World」が“日本人歌手”史上最多の世界217か国配信される事がニュースになり、このCMと再び再開することができた。

ミク最盛期にニコ動会員として毎日のようにニコ動を見てただけに、自分が応援していたアイドルが世界を勝ち取ったような、親近感と一体感…そして、感動のCM出会えた巡り合せ…武者震いすら感じるほどの興奮を文章にしたい。

そう思ったので、今日は当ブログ初の「初音ミク」特集をやりたいと思います。古いネタではございますが、皆さんが「みくみく」になるような記事を書けると僕は嬉しいです。

お品書き

  1. 毎日が文化祭になったネットの世界!
  2. ドラえもんでもできない事をミクはやってる!
  3. 「オタク」を「共通の教養」にしたのはミク!
  • 【娯楽と創作】の連鎖反応!

上記のGoogle ChromeのCMに載っているとおり、ボーカロイドこそ企業商品ですが、ボカロブームを作ってるのは個人の愛好家です。

ボーカロイドを買って楽曲を作るクリエイター、そこにイラストを加える絵師、3DのPVを加える動画製作者…ちょっと変わった人もいて、ミクのシンボルである「ネギ」をもって路上で踊る人なんかも現れた。(※普通だとそれらの二次創作はそこで完結するのだが、ネットで共有されることでヘルメットを被ったオッサンのネギ踊りを3Dの初音ミクが「三次創作」として踊ってみせるところが、また面白い!!)

そうした背景には先駆者的な存在として2chや東方project*1の基盤があった。だからこそ、ミクはネットで息の長いコンテンツでいられるし、幅広く広まった。…ニコ動でランキングが毎日のように入れ替わって、その度に弾幕や職人達が動画を彩り、新しいPVやイラストも出てくる。…こういう資金や立場に関係なく横長く広がっていく楽しみをどうにか言葉にできないものか?僕がこの記事を考えるときにまずはじめに考えたことはこれだった。…そして、1つの結論を見出した。

「毎日が文化祭をやっているようなところだ」

【おたくのビデオ】という昔のアニメの言葉が頭によぎった。…7割正しい!そうだ、確かに文化祭だ。ネットという無機質な場所。学校や仕事場じゃ文字と数字しか並んでないイメージのもの。

学校が文化祭の日に彩られるように大勢の群集と、動き回るイラスト、何よりも「初音ミク」の澄んだ声と、打ち込まれた低音やpianoが駆け抜けていく。まさに…お祭り、そうだ。文化祭だ!

残りの3割は何か?それは実在する文化祭よりもっとすごい事だ!そこには先生も役割や同級生のの優劣もない。

好きであることと楽しむ「やる気」さえあれば、その一体感に入っていける。実際には内気であったり、ブサイクであったり、学校嫌いだったり、…世の中には文化祭を楽しめない奴がいっぱいいるけど、この場所では関係ない!!

あなた方はミクに、あるいはコメント・レスに自分を「代弁」させるだけでいい。いや、見てるだけでも参加者になれる。…僕がニコ動にであって間もないころの感覚はまさにそんな感じだった。そして、その感覚が今や世界中に広がったことをミクの普及やGoogleのCMが示してくれた。

Google ChromeのCMに僕が泣きそうになって見た理由は僕の原点がそこにあったから。毎日毎日、裏で頑張ってるクリエイター達が今日は何を出すか、そこにどんなコメントがつくんだろう…そのワクワク感が常にあったから。

その感覚は今まで、同人ゲーム「東方project」のファンか、世間で偏見が多かった一部のネラーしかもってなくて、とても立ち入ることができなかった。初期のニコ動はそれらを受け継いだだけだったが、ミクはニコ動発の動画製作者を輩出する上で大きく貢献した。(もちろん東方もそうなんだけど、東方の場合はある程度大手のサークル、有名なクリエイターが決まっていたから、ミクほどニコ動に影響したとは思ってない。)

※僕は東方厨(ファン)です。所持してる同人作品の半数は東方関連です。

その立場を超えてはっきりと言っておきたいのは3Dや音声ソフト系の作り手、上質なレイヤー・踊り手を増殖させたのは東方ではなくミクだ。(住み分けしてる部分だからというのもあるけどね。)

よく、ネット発・オタク発の大事件というと「東方」が挙がるが、この機会にボカロの実力を体系的に評価・検証する人が出てきてもいいと思うんだ。(いるにはいるが、どうも内向きな発信にとどまってるようにみえて仕方ない。)

この章では世界の進出について話したい。

冒頭で「ドラえもんだってできないことをやった」と言ったが、実はアメリカはドラえもんの進出を二つの理由から拒否してる。
1、のび太という主人公がアメリカンドリームの精神と反する。
2、アメリカ人のロボット観とドラえもんが合わない。

ここで重要なのは2。アメリカ人はターミネーターに代表されるように、ロボットを隷属すると反逆していつかは人を滅ぼすと思ってる。(その道徳が子供にまで行き届いているから、ある番組で初音ミクを子供に見せたら気味悪がったり、仕事を取られると恐れていた。)

(以下、ちょっと、固めの話)

アメリカの歴史は自分達が英国から独立するところから始まっている。また、自分達が大量に扱ってきた奴隷によって南北戦争の雌雄を決したり、黒人が国内で権力を拡大する歴史を歩んでいる。(※これは今もそうで、資産的には白人が掌握しているが、人口としては黒人の方が増え、スペイン語を話すアメリカ人の方が英語を話すアメリカ人の方より増えている。)

ヨーロッパも【奴隷社会→帝国主義→移民の流入】という一連の流れ経験している点で、ポケモンやロボットなどと共存する文化を作ることができない。どことなくドライな主従関係になっちゃう。(※これはヨーロッパの問題ではなく、世界が認める先進国になっていく過程でどこの国でも移民や外国との関係は問題。)*2

日本の場合は隷属された歴史もないし、隷属した歴史も日本人の意識ではない。(※歴史問題の話は後で下に書いたら答えるので、今は省く)
建前や詭弁ではなく「共存共栄」「民族自決」の概念を明治政府以降ずっと言ってきたから、それがロボットであろうが、動物であろうが同じ感覚になれる。(※キリスト教の宗教観では動物は人間を豊かにするために神が与えたもの)

(固めの話おしまい)


そういう国にミクを「歌姫」として認めさせたことは日本の強みであり、アメリカの変化だと思う。

サイドバーのカテゴリを見てもらえばわかるが、僕の専門はオタクの話以外なら社会科学だ。社会科学的に見て、初音ミクは彼らの価値観に反する存在だが、それを認めさせたことはすごい。

それも商業戦略をみっちりと立てて挑んだ大企業の海外進出とは異なり、向こうからネットにあるものを輸入して「これいいじゃん!」と言って喜んでいる層を作っているところがすごい!

  • アウトドアな人間に「オタク趣味」の味を教えた。

世界への変化も歴史的偉業だと思うが、日本社会にもミクは変革を及ぼした。

…小見出しの通り、「アウトドアなオタク」…もとい、「オタク趣味を知ってるリア充」を作ってしまったのだ。

それまでオタクを毛嫌いしていた奴らにネット上で絵を見せ、オタクっぽい趣味、趣向のモノに触れさせるきっかけを作った。(※厳密な立ち位置を説明するとニコ動が導入で、ミクに流れていく感じ。)

東方のところでも言ったが、ミクのおかげで上質な踊り手・コスプレイヤーが増えた。(東方よりも女性ファンが多いというのがミソ。何で見たか忘れたけど、確か東方はファンの2,3割くらいしか女性がいない。データの真偽はともかくとして、原作本編に男キャラが登場しない事や東方の18禁コンテンツの多さから論理的に合点が行く。)

一方のボカロファンですが…お祭り好きでコミュ力もあるのでSNSを使ってバンバンオフ会も開く。…オタクのイメージをごっそり変えてしまった。

最後のパートではボカロ及びこういう「にわかオタク」とも「ヌルオタ」とも言われるそれの話をしていきたい。…よく議論になってるから、私なりの立ち位置を示しておこうか。

論点1、コミケが歌ってみたカテゴリー、もといボカロファンの新参者の無作法でダメになってる?
見解、短期的には正しい。ただ、こういう人達は痛い目みてマナーを改めるか、コミケの場から出ていくようにになる。

コミケにせよ、ニコ厨にせよ、ボカロの影響で新参者が増えた事は事実だが、僕は悪いことだとは思ってない。

その人達に対して何がダメか、何を改めるべきかを言う環境があれば、その人らだっていい参加者になっていく。僕はそう思ってる。

例えば、僕は同人誌のカテゴリを作ってるが、ここで紹介するものはオリジナル作品か著作権法上安全な「評論・検証」などのジャンルに限定している。
コミケにせよ、ネット上のオタクの世界にせよ、ジャンルを上げるだけでもすごく幅広い。人気ジャンルに飽きたとき、もっと新しい刺激を求めるときにその道筋を示せるだけのインフラ・ガイドラインなるものが整っていれば、むしろ、新しいオタクが増えることは歓迎すべきことだ。

これは影響力の面でも、クリエイターの生活が改善できる面でも、新しいジャンルを創っていく担い手を作る意味でも数が増えた時の短期的な弊害だけではなく、中長期でプラスにするために何を考えたらいいかを考えるほうがずっと建設的だ。

議論2、ボカロ(及びミク)はこれから落ちる?それとも、伸びる?
見解、緩やかに落ちていくと思う。ただ、重要な事は「ボカロで培われたもの」はずっと残る。逆に言えば、ボカロにあった要素(二次創作ができて、文字や難しい解釈を必要とせず感覚で楽しめる事)を満たさない限りはポストボカロがなく、ダラダラと続いていくと思う。

これは東方にも言えることなんだけど、二次創作・柔軟な作品解釈ができる良作はなかなかないから、オワコンと言われようが移る先がない。

自動車産業の下請け構造ではないが、莫大な市場規模・優秀な技術がそこに結集してしまうと、例え消費者から見て時代遅れでも生き残ることがある。ミクや東方の大手サークル、有名クリエイターは漬物石のようなポジションになって、ファンの流出を食い止めていくのではないでしょうか?

移る先ができたとしても、東方やボカロというジャンルには大量のクリエイターがそれを使って色んなものを作ってる。(人によっては生活の糧にまでしてる)「WindowsXPがなかなか移行できない」マイクロソフトみたいな悩みをオタク達が持ち続けながら、細く、長くボカロも東方も続いていくのではないではないか?


議論3、アウトドアでリア充なオタクって事は出会い目的でネットを使う人が増えてトラブルが増えるのでは?
見解、若い男女が初対面でお酒を飲んで趣味の話をするのですから、目的が恋愛かどうかという議論は別としてもカップルはできていくと思う。(それによって、多少犯罪に巻き込まれる人がいるリスクも否定できないが、僕の知る限りはオフ会は不特定多数の集まりなので、それを自浄できるような間柄であることも多いように感じる。特に幹事を務める人は責任感が強くて、そういう不純な動機の参加者に目を光らせているから、ネット上で言われているほど、オフ会が不純なものだとは思えない。)

オタクってモノが2chの平均年齢である40代の人達から見ると全くの異物になっていくと思う。

最後に「おたくのビデオ」を貼るが、昔(コミケ晴海ですらなかった頃)のオタクはネジが取れてるとしか言いようがないほど、オタク一辺倒だったが、最近はそうじゃない者が主流になってる。

その世代間抗争がオフ会やネット上のモラルの問題、即売会や創作のマナーなどに於いて当面は続いていくように思うが、変わっていくものに対してポジティブで有り続けられるような寛大さと、変化をリードする発言力を持っていたいものだ。


■参考資料
ニュー速クオリティ
http://news4vip.livedoor.biz/archives/51856682.html
初音ミクが世界に進出したニュースを提供していただきました。

・おたくのビデオ

かの有名な岡田斗司夫さんが自分の半生を元ネタにして作った自伝アニメです。

初音ミクに対するアメリカの子供の反応
http://www.nicovideo.jp/watch/sm15780358
記事の中で言ったアメリカの子供がミクを恐れていたという動画のお話。この第一印象を覆しての世界進出だから、すごいと思う。

・Tell Your World(kz)
Google ChromeのCMに使われ、世界217ヶ国に配信されていく世界的・歴史的な楽曲です。

Tell Your World EP【初回限定盤CD+DVD】

*1:言わずとしれた同人(アマチュア)が作ったシューティングゲーム。巫女や魔法使いの女の子が妖怪や幽霊と戦って事件を解決する内容なのだが、そこに出てくるキャラクターや音楽を元ネタとする創作を作者が認めたことで爆発的に拡大。今や「同人市場)に於ける最大勢力としてほとんどの人から認められている

*2:日本も欧州のような世界を動かす発言力を政治的にもとうと思えば、移民や大陸の国との小競り合いをする別のモラルを持つ必要が出てくるため、「一等国」というのも考えものである