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かくいう私も青二才でね

知ってるか?30まで青二才でいると魔法が使えるようになるんだぜ?

「非貨幣経済」を論じよ!〜なぜ、TPPで国論が二分されるのか?〜


冒頭で私のTwitterで人気になったつぶやきを述べたい。

TPPの賛否って面白い対決構造だよね。「お金第一主義(資本主義者)」VS「お金以外のことが大切な人間」(保守もリベラルもイデオロギーがあり、マスコミに毒されていない人は反対寄り)…金で何でも変えると思う奴は農薬まみれのアメリカ米で生活してから、議論に参加しなさい。(@tm2501)

TPPがなんぞか、という議論はもうやり尽くされた感があるので、私としては「TPPでどうして国論が二分されたのか?」という話を中心にやりたい。ちなみに、私のブロガー友達の甘茶さんも昨日はTPPに関する記事【TPPとはそもそも何なのか?】を書いている。当ブログと並行して参考にしてくださると嬉しい限りです。

記事の内容

  1. TPPとはなんぞや?
  2. TPPの問題点・危険性
  3. TPP賛否の分岐点
  4. TPPが映し出した社会
  • TPPとは

環太平洋パートナーシップ協定の略で、TPPと言います。マスコミでは農業・工業の完全撤廃の話が議論の中心ですが、正確には24分野に渡る規制を加盟10ヵ国間で撤廃するという事をします。

競争を促すために各国の参入障壁になっている社会制度を「訴えを起こして撤廃できる」というのもこのTPPの特徴です。

  • TPPについての危険

mixiに書いた早見表を引用しましょうかね。横にかっこで配点を書いておくので、大学や高校の推薦入試で出てきた際には参考にしてください。

(20点)、双方の関税を撤廃することで貿易の自由化を多国間で図ろう望む太平洋を囲む10ヶ国の条約。参加すると消費者に安い輸入品が入る一方で生産者がデフレによって低い給料・倹約した生活を強いられる。

(30点)TPPは24分野に及ぶ。報道される農業・工業の他に医療・法律・公共サービス・サービスなども含まれる。そのため、報道にある農業問題だけではなく、医療・公共事業・法務にもアメリカとの競争・参入が想定される。この規制緩和圧力は小泉政権下で明らかになった「年次改革要望書」というアメリカが日本に送っていた要望書の中に書かれたいた内容と一致している

(40点)TPPは事実上、TPP参加国GDP総額の9割を占める日米間のFTAである。NAFTAや米韓FTAの様にアメリカからみて他国の制度が「競争障壁」とみなされた場合、裁判沙汰になってそのために雇用・食の安全・健康(環境)・法体系(制度)が崩壊する危険性がある。…いや、危険性なんて言い方はぬるい。「確実にそうなる」と思ったほうがいい。

(10点)賛成論者は「ルールメイクで勝てばいい」と言っているが、柔道や卓球・フィギュアスケートはもちろん、外交交渉でも連戦連敗で不利なルールで戦い続ける日本が「ルール交渉」で逃げられるという甘い考えで入っていってアメリカの罠に引っかからずに生き残れるほど官僚も政治家も優秀ではない。

…以上から私はTPPには反対です。マスコミは20点分しか紹介しないので、残りの80点分をかかせてもらいました。しかし、メディアが20点分なので、企業人の多くは「農業と工業の対立」だと思っている馬鹿な社長が平然と「賛成」を表明するため世論とは怖いものです。(某、新聞社の社長が私との面接で「TTPに反対する農水省は意思決定に反するから不要」みたいな事を言っていたときは「はぁ?」と言いたかったですね。…そういう顔してたから落とされました(笑)…経済への考え方が違いすぎるから、別に悔いはないです。)

  • 貨幣経済VS非貨幣経済

本題に入りましょう。

実はTPPに積極的に賛成しているのは「民主党みんなの党」です。反対の方が多い政党は「社民・共産・自民・たちあがれ日本」なんですね。特に、社民・共産何かは100%反対、みんなの党は100%賛成と言うから面白い。世論としては経団連とマスコミが賛成、ネットの庶民が全面的に反対。

冷戦時代には生まれていた人はこの構図を見て違和感を覚えるはずだ。

「右翼(保守)と左翼が手を組んでいるじゃないか!!!」

そう。保守と左翼が手を握ってしまったのだ。じゃあ、民主党みんなの党はどういう政党?思想的な基盤がないんですよ。民主党は綱領がないですし、みんなの党は官庁を痩せさせるという事しかない。包括的に「こういう所が理想で、こうしたい」という理想があるのが右翼・左翼なのだが、彼らはTPPには賛成していない。

何が言いたいか?
「TPPは非貨幣経済面での日本の強みを多く失うから【日本という国の形】を大切にする人は反対する。国がどうなろうが、自分達が儲けられる自信と願望がある人達はTPPに賛成する。」

というのがTPPで国論が二分される理由。その証拠に、「民主・みんなの党」のホームページで理念やマニュフェストを読むと方法論ばかりが書いてあって、「どういう社会にしたい」ということが書いてない。
逆にTPP反対の自民・共産・社民・国民新党のところには「民主主義」とか「○○社会の実現」とか「○○な日本」のとか「国民による」というフレーズが綱領や理念の中に入ってくるが、みんなの党民主党のホームページで理念・マニュフェストをチェックすると「民主主義」という言葉がない。この事をTwitterに書き込んだところ、なんと100人以上のリツイートを頂き、私のつぶやきに共感してくれた人が表示できなくなってしまうという事態に陥った。

つまり、「思想・目標がない方法論の産物」もしくは「唯物論」の成れの果てがTPPなのです。TPPで「国家の経済が…」と言うことは賛成派にはどうでも良くて、特に強く賛成を押し切る経団連やマスコミは自分達だけ儲ける方法論だけを求めているんですよ。(連中が民主党の議員に圧力をかけ、野田首相は支持を取り付けてなんとかしようとしている。)

日本の強みは実は貨幣価値じゃない
「お金で変えない価値がある」
って言うマスターカードのCMを聞いたことがあると思いますが、この言葉ほど日本の価値を表す言葉はない。

日本の経済の強みは「日本人の感性」「日本という国の安全・安心」「歴史や教育で培われてきた価値観」にあります。
・感性がすごいと言ってもあまりよくわかってもらえないので、これは「漫画と食文化が輸出できるということはそれだけ世界では衝撃的な存在が日本人なんだよ」ってぐらいにしておきます。(クールジャパンってやつです。)

安全については江戸時代の長屋に鍵がない事・台湾が中国国民党の統治する前と後で治安に雲泥の差が出た事は複数のソースで確認できる話ですね。最近のものでも日本では殺人事件や食中毒があれば、騒ぎ立てますし、環境汚染についても国を挙げて対応してきました。

電力・鉄道網・水道は滅多に滞ることはないです。日本の家電は十数年使っても壊れないから、高く買って長く使える。(だから、デフレになったという皮肉な話もある)
「安心して暮らせる」・「交番のシステム」・「民間企業による安定供給・精度の高い商品が手に入る信用」が日本の強みですが、これらはお金で買ってるわけではない。(初期段階で、支出・法制度の必要があるが、その基盤は何十年も経った人達からすればそれの重要さが海外旅行に行き比較しないとわからない。

非貨幣経済…安心・安全・有意義な時間・健康・友達などはお金だけでは成立し得ない価値です。「非貨幣の経済」という日本語は聞き慣れないかもしれない。それはお金で買うとすごくかかるけど、お金が無くても手に入れられる「価値そのもの」の事。
経済学というのは「価値にたどり着くための選択・方法などのメカニズムを論理的に証明する学問」です。我々は「お金」自体ではなく「お金を使って手に入る何か」が欲しいのです。それは生活品かもしれないし、贅沢かもしれない。あるいは尊敬・安心がお金を持っていることで手に入る事かもしれない。(だから、貨幣価値だけの経済議論はいけない年収を上げる事が合理的だと思う人は東京で暮らしますが、空気が美味しい場所で暮らしたい人もいますし、子育てを支援してくれる地域に住みたい人もいる。それはお金を稼ぐ事よりも生き方を選択する人だって居るから「ボランティア」やら「NPO」の活動をする人がいる。)

例えば、「労働による満足」とか「他人からの評価」なんてのも非貨幣経済ですよね。僕のブログを例にとって説明しましょう。…そりゃ、広告からモノを買ってもらえればそれも嬉しいですし、「いい本・アニメ紹介してるんだから買って」と思いますよ?
でも、僕のブログが人に紹介してもらえると、お金は一銭も入らないけど「満足」する。(不思議ですよね?)満足して、その人のTwitterやブログにお礼を述べに行ったり、フォローして「また読みに来てください」というシグナルを送る。
フェイスブックが導入した「ライクボタン」(いいね)などはマーケティング目的で作られたツールだけど、それ自体がブロガー達のやる気になる人もいる。

お金に換算できない価値は世の中にいっぱいあるけど、TPPというのはそれらを大切にする庶民よりも何でもお金にしたがる投資家の意思を優先する。

「国の形」
TPPは「投資家保護条項(ISD条項)」と呼ばれるものが盛り込まれる。企業・投資家に「参入障壁」だとみなされたものをアメリカの支配権がことさらに強く及ぶ、世界銀行傘下の一機関、ICSID(国際投資紛争解決センター)で訴えて規制を変えさせることができる文言があるとされています。(NAFTAや米韓FTAなど、アメリカとの自由貿易協定を結んだ国々はこれらでアメリカの投資家に有利な判決を出されて、国民生活に多大な迷惑を被ったというケースが多々あるのです。しかも、そのICSIDというのが普通の裁判とは違い、審理は非公開の一審制だからアメリカの工作の温床となっている。)

そうでなくとも、TPPは「24分野」の条項が記されており、医療や農業・法務・金融・労働規定・工業などに関する自由化と制度への国際裁判による介入(治外法権)を認めるとなると国民主権」もへったくれもありません。「国の形」そのものが変わってしまいますよ。

「国体」というと「選挙制度」「天皇制」「社会保障」などの制度面などに目が行きがちですが、そうじゃない。制度が崩壊することはもとより、日本人として今まで共有してきた価値観や文化などという「ソフトの中のソフト」を壊しに来る。日本語で言えば暗黙知という奴で、それが「世界基準じゃない」と言われたら壊してもいいというのがTPPだ。

農業規制は「安全で美味しいお米を食べるのが当たり前」の日本人の価値観があり、金融資産を郵貯に預ける人がいた事は「増えなくてもいいから、安心した暮らしがしたい」という日本人の価値観から来ている。

そんな価値観を無視して「国を開くことが重要なんだ」と言われても、お金が増える・売上が上がる事に対する価値が見いだせない。…当然だ。スーツという軍服を着た軍人が、企業という軍閥の中での、役職という階級を上げるために、必要も無く売上至上主義を迫るのだ。

本来は内需国だから高齢者や若者向けの商品を大人しく作っていればいいモノを…。わざわざ物価が安い外国で商売をしようとするのだから、現地民に手の届く価格でモノを作る不利な戦いをする。訳を聞くと、個人の「出世願望」と会社の「売上至上主義」だそうだ。(わずかな関税撤廃でも、大量の損があると分かっていても彼らがTPPをゴリ押しする理由は「お国ではなく、組織のため」だ。しかも、自分が出世できると思い込んでいるからできる暴挙であって、組織の誰かが仕事を外人にクビになるリスクなんてお構いなしだから、キチガイじびているというほかない。)

  • 新しい世界戦争

長くなってきたので、結論だけまとめましょうね。

  1. TPPは単なる自由貿易協定ではなく、24分野に及ぶ国家の形を変えてしまうような広範囲の外交案件。国家主権・国民主権すら危ぶまれるモノが入ってくる可能性が周辺の協定を参考にすれば十分に想定される。
  2. 経済学とは「貨幣の動きを追う学問」というイメージがあるが、貨幣など「欲望を表す指数」に過ぎない。また、貨幣が万能では無いので「貨幣では表せない欲望・貨幣では損をしても目的のために合理的な判断がある」事もあるため「非貨幣経済学」という存在を議論しなければならない「欲望と価値そのものの動きを追う学問」である。
  3. 貨幣でしか経済を議論できない人はTPPに賛成して「僕らが儲かれば、国の形が変わってもいい」と思っている。あるいは、お金で人間の満足や気持ちが変えると思っているらしい。
  4. 私はTPPへ参加する人達は「個人主義者にして拝金主義者」だと思います。何かを実現する方法論ばかりで、理想も実現されることによる幸福や新しい秩序もないため、年2700億というわずかな成長のために農業や医療や低所得者の雇用を簡単に蔑ろにできる。
  5. 非貨幣経済学が論じられる人は「お金で儲かる・儲からない」という話以前に「安全・安心・健康・労働の喜び、やりがい・国家に携わる当事者意識」を阻害しかねないという理由からTPPに反対である。そして、それらはお金で言い表せない重要な事柄であるにもかかわらず、マスメディア御用達の経済学者達の議論には決して出てこない。
  6. 政治的イデオロギーがある政党と、方法論を達成するための政党が対立した理由は「大事にするものが金や結果なのか、過程や価値観・人間の生き方なのか」という対立軸がある。私はこれこそがTPPの議論のみならず、世界中の社会システムが再編される際に重要なファクターになってくることを予想・予言しておきたい。

長い間おつかれさまでした。私の話は以上です。もうちょっと掘り下げた話をしたい方のために色々と読み物を用意したので、合わせてお読みください。

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イジメが大好きな日本人
郵政解散、政権交代、脱原発と日本の政治は誰かをいじめることで政治家・官僚が責任逃れをしてきた歴史があり、TPPもまた「農業と医療」に責任をなすりつけて「政治は彼らと戦う勇者」の様に演出されている。…ルサンチマンを利用した国家によるイジメですよ。

死生観と現代社会
子供も生まず、お金稼いで長生きして…なんのために生きているか悩む日がくることって容易に想定できるはずなのに、お国も企業も若者もそういう事を論じない・改善しないのはどうかと思うんだ…という話。

5年後こうなる〜お金を使わないという生き方〜
この記事のテーマである「非貨幣経済」によって達成されていく未来の話。日銀も財務省もお札を刷らないと中間層が居なくなって新商品を買わなくなって、中古と物々交換と共有によって経済じゃない方法でモノにアクセスし始める…という未来予測。

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ペットは家族という言葉があってけど、これって僕は面白い言葉だと思う。ペットショップで売っているものだから厳密には「商品」なのだが、それに愛情とか思い入れとか貨幣で測れない価値観を見出して可愛がるのだから、ペットを飼い始めて何年も経つともう「いくらで買った」なんて事をとても言えない。「私の○○(ペットの名前)」であって、それが資産的価値を生まなくても、犬のための洋服・レストランなんかに連れていってあげたり、散歩のために時間を費やしたりする。

貨幣だけで経済を語る連中にはそれがワカランのです。

この商品を貼った理由はTPP賛成論者が「日本の米は高い」とうるさいので、「安心安全美味いにお金を払っているんだ!!それを農薬まみれの量産のカリフォルニア米と値段だけで優劣をつけるとは何事だ!!本当にうまい米を食べてからモノを言え!!日本人は「お百姓さんありがとう」と言って、たくわんで最後の一粒の米までお茶碗から取って食べる様に教育を受けて来たんじゃ!!と思ったので、敢えて高級なお米を貼ってみました。(敢えて高い米を買うという形の抗議活動があっても面白いんじゃないかな?TPP賛成論者が「米が高い」というけど「価格相応に美味いから買っているんだ」と言われりゃ、それまでなわけで…。)