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ラノベ評論【僕は友達が少ない2巻】

ラノベ

今季注目アニメ「僕は友達が少ない」の原作2巻を読み終わったので、評論を書きたい。

僕は友達が少ない 2 (MF文庫J)

僕は友達が少ない 2 (MF文庫J)

記事の内容

  1. お客を選んだ商売
  2. しゃきっとすべきところ
  3. 作家の苦悩するところ
  • ただのオタ小説に堕ちた2巻

結論から言うと、1巻で「やるじゃん!」って思って期待して買った私が馬鹿でした。

実は1巻の評論「ラノベ評論【僕は友達が少ない】」では「くそ!こんなのが面白いなんて…どうかしてやがる!!」と思ったのですが、面白いと思ったのはその1巻だけでした。

「客を選んだ商売」というのは私ぐらいの中堅オタ・あるいはそれ以上の方から見ると、「この程度のヌルいオタクネタで喜ばねーよ!」で、逆にアニメを全然知らない人からすれば「何これ?イタい感じだけど、これの何が面白いの?」となる。

じゃあ、誰が楽しそうに読むの?私がブログの中で「にわかオタク」とか「萌え豚」と罵っている連中が読むのですよね。
「原作批判ならまだしも、信者批判は許さんぞ!」
いやいや、別に御法度でもなんでもないでしょう。東方厨・鉄オタ何かは普段からそういう批判に晒されているのだから、おあいこでしょう。

そこまでにお寒い理由は、「ストーリー性」が余りにもない事なんだよね。モノを書く、それを読んでもらうという事はお時間を頂戴して自分の話を聞いてもらうということなんだよね。
それが面白くもなく、感動もせず、賢くもなれない…それどころか、「イタいオタク」同士の小競り合いを見ているだけ。そうなれば、自ずと「時間の無駄だ」と思う。

それは4桁のブロガーだろうが、7桁のプロの作家だろうが8桁もらってる言論人だろうが関係兄。モノを申して商売するならその覚悟はもたないといけない。「てめーの話は無駄だ」と思われることが最低だ。

ただし…1巻が面白かった事、3巻のために伏線を残して終わった事が評価できる要因で、「もう少し読んでみよう」という気持ちの湧く作品でもあった。

  • 理解できないキャラ設定

生徒会の一存ゆるゆり・そしてこの「はがない」はジャンル的には近い。

基本的に場所は変わらず、変わったキャラクターの日常に迫っていくという作品なのだが…はっきり言って、今挙げた三つの中ではがないが一番つまらない。(アニメも含めて今のところつまらんのは間違いなくはがない。)

ゆるゆり」も「生徒会の一存」もキャラの設定に強引な矛盾は作っていない。(まぁ、違和感ぐらいはあるけど)だけど、一応学園モノとして最低限度合わせるべき年齢の設定とかその人達がどういう生活を送っているかという描写が出てきている。

ところがはがないの気になるところとして、その1つが10歳の先生「高山マリア」を出演させたという事なのだが、彼女の有用性がさっぱりわからない。別に気が弱そうな先生とか弱みを握っている先生を出演させてもいいのに、なぜか喧嘩になりそうな設定をしておきながら、その補完がない。神様のメモ帳Angel Beats!を例にいつも行っているとおり【設定に矛盾があるとそれが気になって楽しめない】という例のひとつではないのか?

私だってロリコン寄りの性癖の持ち主ではあるが、モノを読む時に何も考えずに「萌え」と叫ぶ豚ではない単細胞に「幼女」と言えば萌えるような連中のためのキャラを出し、その子の性格が×××であることが読者を楽しませると言うのは実に安直な設定だ。

「マリアが嫌いだから怒っているの?」
違う。10歳の教師というややこしいな設定を組み込んだのに、読者を置き去りにしたことを怒っている。

もう一つは初心者にすれば、あまりにマニアックなオタ小説の側面だ。素人からすれば、エロゲやる女も、腐女子なヤツも、中二病も、男の娘も別に痛々しいとしか思わない。むしろ、ヌルオタ以外のオタクからすればテンプレート調のひねりのなさにうんざりするような内容にしか持ち込めていない。

いや、設定自体悪いというのもあるけど、もっとひどいのはその続きがないことだ。エロゲ脳、BL脳のヤツが何をしてどうなるというのが無く、「こんなキャラなんだ、面白いだろう」と言っているだけ。

  • 執筆の法則「悩み抜いて書いたものはだいたい失敗する」

ブロガーの楽なところは「ボツにできる事」です。連載するにせよ、しないにせよ基本的に切り目まで書いて次の日になったらリセットできることだ。だから、思いついたネタを全力で書き抜く事ができるが、ノベルはそうじゃない。

小説ならば、自分が書いた内容を踏襲しなければなりません。続きモノですから、事実関係・人間関係は既に書いてあるものであればそれを生かして作品をつくらないといけない。
小説でもすんなり書けるときは幸せで別にブロガーとさほど変わらないのですが、厳しいのは「自分が何をするか考えていない時間軸で登場人物に何をさせるか」です。飛ばしてもいいのですが、そうもいかない時がある。(逆にその時間軸で書きたいこともあるけどそれだけで尺が埋まらない時はその+αを考えないといけない。)

すごく細かく設定で囲い込んだり、細かいことに目をつむったりしながらなんとか書き進めるのですが、それでも今度は次の問題にぶち当たる。それが「キャラクターの変化」だ。

キャラクターは書いているうちに描写が変わっていく。いくつか書いていく。
・行動や言動がある程度のパターンの中で収まってしまうケース。(RPGの待ち人みたいにだいたい同じことしか話さないパターン)
・意表を付いた展開に使用とした結果、本来言い出さないようなことを言ってしまう。(キャラ崩壊)
・当初の思い入れと違う事から作者自身のキャラクターの解釈が変わってしまう。
・状況が異なり、他のキャラクターと進展したことで変貌を遂げる。(成長)

その変化を自分なりに前後の展開や本来の性格と矛盾しないように、あるいは書いていて苦痛にならないように運んでいかないといけないのだが、なかなか難しい。(それが原因で小説を御蔵行きにした経験があるがあるから、よくわかる。)

あとがきを見た限り、筆者の中でそういう苦悩があったように思える。いや、読んでいる時から「ここはスラスラ書いたんだろうなぁ」という部分と「ここは手こずったんだろうなぁ」という部分が見え隠れしてしまう程に面白い部分とつまらない部分とムラがあった。

創作なんてものは「面白いと思った閃き」がルーツになっている場合がほとんどだが、面白いと思っていない部分も書かないといけない。小説に限ったことじゃない。これは漫画でも数ページだけ閃きをかけばいい同人誌や読み切りと、長期連載ではこの閃きをどうするかというところで苦心する辺りが大きく異なる。

今回はその点で作者の力量や対応力が出てくるところだが、よほど困っていたのか随分と安直なところに収まってしまった。
面白いものを書く技術がある人だと1巻を読んで知っているからこそ、こういう評価を贈らないといけないレベルの物しか出てこなかったことは残念だ。

失敗の原因?ストーリーと好きなオタネタと「残念な美少女」(キャラ設定)というこの作品の要素が喧嘩したところにあると思う。ラブコメにしても、オタ小説にしても高山マリアというキャラの有用性が今のところ全く感じられないのに、今回は彼女の出番が多かったことが「優しく見れば伏線、厳しく見れば露骨な萌え狙い」というところになった感じが痛々しくなってしまった。

そこを今後の展開でうまく料理できるかどうかが3巻の見どころになっていくと思います。

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こういう風に一本道なら楽なのになぁ…。(閃きから文章に落とす作業までがね。)

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