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かくいう私も青二才でね

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アニメ評論【まよチキ!】総評〜大いなるコンセンサス〜


2011年夏季アニメの評論文でラストを飾るのがこの【まよチキ!】です。

サブタイトルに書いた通り「どういうアニメですか?」と聞かれたときに全員がある解釈に合意しやすい作品だと思います。(好き嫌いは別れると思いますが、視聴する態度や部分的な善し悪しの議論はみんな一緒だと思います)

記事の内容

  1. あらすじ
  2. オタクの大連立
  3. うまいけど、恥ずかしい
  4. 生ものアニメ
  • あらすじ

割りと切実な理由で『女子に触られると鼻血が出る』主人公【坂町近次郎】と、それなりに真面目な理由で『女であることを隠して執事をしている』少女【近衛スバル】とその主【涼月奏】が双方の秘密を共有し合うという関係になる話。

【アリとアブラムシの関係を嫌々取ることになるのだが、これが結果的にはお互いにとっていい方向になっていく】というのがお話の簡単な趣旨。

  • 大いなるコンセンサス

たぶん、このアニメについての共通認識として【あまり真面目に観ない】という部分はみんな合意できるはずです。アニメによって、この合意すら取ることができない作品があるためその点では前提は共有しやすい。

例えば、神様のメモ帳、日常が評価について大きく割れた理由はそれぞれの作品によって異なる。
神様のメモ帳実在する問題を論じる作品である以上それ相応のリアリティーや道徳が要求されるという大原則を無視した。無視したのは原作者だけではなく、アニメ製作者・視聴者共に無視したため、真二つにファンとアンチが分かれた。(薬物や暴力団や実在する場所をご都合主義で流用しただけのこのアニメの罪は大きいが、それにすら気づかない人の罪はさらに大きい。)
・日常については「ギャグアニメ」としてみるか「萌えアニメ」として見るか「時間を意識して作品を見るか」「1話毎の演出・作画の技術で考えるか」など色んな見方ができる半面で、出来るからこそ、それらに中途半端さが生じて好きな人・嫌いな人が別れた。

まよチキのいいところはこういった揉め事がない。【「声優・作画・キャラ」の萌えアニメ】でストーリーや世界観は瓦解しているため、それを検証しようという話ではない。
楽しみ方も美声・演技力の高い声優が愛らしいキャラクターを演じるさまを楽しむというところに尽きる。

あらすじ読んで理解した人もいると思いますが、主人公が女の子に触られると鼻血を出す病気という時点でもう…真面目に見る気が削がれる。(悪口とかではなく、そういう性質の作品と言いたいだけ。)

  • よくも悪くもB級グルメ

話は友人のこの発言から始まった。
まよチキというアニメが萌え豚アニメすぎてひどい。ISや禁書目録みたいに何かの本編があってそこに萌えが付属する形ではなく、萌そのものが本編なので、見ていて胃もたれを起こす気持ちだ。今までは本編がお粗末で萌えばかりになっても、本編が存在はした。しかし、まよチキにはそれがないため、僕は見るのも苦痛だ。食べ物って盛りつけが汚かろうが、まずかろうが人間の食べられる範囲のもので値段が安かったら食べるだろ?だけど、ラーメン二郎のような盛りつけで、あの見た目通り犬の餌のような味のものがこのアニメなんだ。」(エロゲーと攻殻が大好きな友人)

九州人の友人がラーメン二郎の味の(実はそれなりに美味しい)事を知らないため、偏見からラーメン二郎が出たのだが、実にいい指摘だ。…まぁ、とんこつラーメンの聖地福岡県民からすると縮れ麺のラーメンという時点で邪道だそうだが…。

というのも、僕もB級グルメだなぁと感想を抱いているからだ。牛丼でもラーメンでも強烈な盛りつけのハンバーガーでもいいのだが、B級グルメというのはあまり女性・老人に人気がない。(色が細いから油物がダメというのがもっぱらの理由。子供は大好きだが、健康の都合上親から許可されない。)
もちろん女性にも好きな人はいますが、「実は食べてみたいが女一人で食べに行くのが恥ずかしい」と言う話もある。(そこで一風堂一蘭のような小奇麗なラーメン屋がヒットして…おっと、ここでは経済の話はやめようか。)

まよチキというアニメは【声優・作画・萌えキャラ】に特化したアニメですから、それはもう…好きな人から見れば、いくらでも楽しく見続けることのできるアニメです。

キャストは以下の通りです。(かっこ内は代表的な出演作・役)
近衛スバル:井口裕香とある魔術の禁書目録:インデックス)
坂町近次郎:日野聡ゼロの使い魔:平賀才人)
涼月奏:喜多村英梨魔法少女まどか☆マギカ美樹さやか
坂町紅羽:花澤香菜化物語:仙石撫子、俺の妹がこんなに可愛い訳がない:黒猫)
宇佐美マサムネ:伊瀬茉莉也(パンティ&ストッキング:ストッキング)
鳴海ナクル:阿澄佳奈(WORKING!!:種島ぽぷら、アマガミSS:橘美也

まぁ…俗に言うオールスターってやつです。(私が好きな声優・役の人が集中していて驚いたなぁ…)作品名見て1つも知らないようなヤツが僕のブログにくることはまずありえないと言ってもいいぐらいに、全員が有名どころへの出演経験者を持った人達であると思います。ちなみに、個人的には喜多村英梨さんの代表作調べているときに「全然違うじゃん!!」って言って驚きました。(ファンには悪いけど、その「美樹さやか」という役を悪く言うと反抗期のメンヘラ中学生みたいな役(良く言えば純粋に世の中の善意を信じてきた少女)で、まよチキ!の涼月奏という役は人を見透かしたお嬢様の役で、全くキャラの特性が異なるからあまりにも意外でした。)

作画については妄想シーンやエロっぽいコスプレシーンなどを大量に加えて、そこだけ作画の質が上がるように作っているため、切り出すとそれだけでアニメの魅力(性質)がわかる感じになっています。

キャラの設定についてもツンデレ・男装女子・巨乳・妹とオタクがいかにも好きそうな属性をあれこれと散りばめた作品になっています。(自分達でメガネがどう…胸がどう…ガーターベルトがどうこう…そんな話をしていたから属性萌えみたいなのが自分達で強調した作品であることも見ている人の間で、大なり小なりコンセンサスが取れると思います。)

また、そう言ったキャラを基軸においているからシナリオも自ずと彼らの話が中心になるため、それぞれに偏りがある。(いいとか悪いとかではなく、一本道じゃなくて、誰の話かによって性質が変わってくる。)

  1. 賞味期限が早い作品

前回のアニメ評論「まよチキ!」でも同じようなことを言いましたが、まよチキというアニメは1年経つとほとんどの人から忘れられ、2年経つとファンすらも忘れているようなアニメだと思う。

その詳細は記事を読んでもらえば分かるのだが、アニメオタクのいう嫁の概念っていうものはその時その時のブームで、中学生レベルの恋愛感情で、その先がない。(あると困る)
もうちょっと学術的な言い方をすると「好きになる権利や利得は享受するが、その責任や重荷について考えることはない」という所なのだろう。

アニメを1クール見る価値(さらに言えばDVDでなんども見直す価値)を見出すためのストーリー性を作れない作品の悲しい運命をまよチキもたどっていくのではないかと思います。
商業的には成功するのですけど、それが使い捨てになるようなイメージです。

萌えアニメ批判をしていると言われるが、あれは中身がない作品はニコ動・YouTubeの有志がある部分だけ編集した数分の好きなキャラの登場シーン数=そのアニメの価値となってしまうことを憂いていっているのです。

テレビ版で言えばバッカーノやまどかマギカ、映画で言えば押井守作品の様にもう一回その作品を見返してみて初めてそのアニメの本質を知るような作品の方が必然的にDVDを買う価値・原作(派生作品)を手に取る価値が生じていくから原作者含めて、みんなが得するモデルはちゃんとした話を書いているアニメに萌えが付属している事だと言っているのです。
商業的に普通の人間の思考回路に立って、その時期に作品を見られなかった外人・地方民・後にオタクになる子供からも見てもらえる作品はお話が面白くないとダメ(レンタル・販売ショップでDVDを手にとってもらえない)ではないのですか?

そういう意味でまよチキみたいな作品は文字通り「短命」なんじゃないかなぁと思いますよ。映像化するためのラノベですから原作者にそれ以上の収益が行く可能性も低いですし、長期的にオタク同士で「このアニメ面白いよ」ってクチコミで広がっていかないから売上が上がることもない。

エヴァンゲリオン以降「製作委員会制」が流行ってリスクを取らなくなったためアニメが悪くなった」
と説く人がよくいるが、萌えという兆候だけでなく、失敗できない・責任者不在の製作委員会体制が短命なアニメを量産する一因をになっているとすれば、それもまた考える必要はあるでしょうね。(僕は製作委員会制自体は悪いと思ってない。)

どちらかというと、脚本を各話で担当者がごろごろ変わることが増えたことの方が懸念していて、これは「日常」を論評したときにも書いたのですが、続きが楽しみなアニメってモノがないなぁ…って思うのですよね。1クールという尺を順番に観る意味合いからところどころにキャラシナリオが入るのに加えて全体通して「これが言いたい、やりたい」をまとめてもらえないと、アニメをわざわざ一週間ごとに見る人の気持ちとしては、あるいはDVD借りて見た人としては面白みに欠けるように感じます。

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バナーがなんか僕のまよチキのイメージとあったので今日はこれにしてみました。