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かくいう私も青二才でね

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【ラノベ評論】僕は友達が少ない 平坂読

ラノベ

いつも後手後手に回るので、今回はアニメ化前に原作を読んで評論を書いてみようと思いました。(※3作ほど先回りして自分が持っていた漫画がアニメ化したんだけど、僕が持っていた漫画は原作ファンの主すぎる期待の下で沈んでいってしまいました。)

僕は友達が少ない (MF文庫J)

僕は友達が少ない (MF文庫J)


作品を読むきっかけ
とらのあなという…オタクしかいかないお店の特にオタクな人がいる売り場でアニメ化する前なのに、この作品の二次創作(通称:薄い本)ばかりが並んでいるさまを見て『そんなすごいの!?あの萌え豚用の肥料みたいな絵柄のラノベが?』とかなり消極的に600円が…それこそ詐欺に遭った被害者のような気持ちで払って読み始めた。

記事の内容

  1. 簡単なあらすじ
  2. くそ!こんなのが面白いなんて…どうかしてやがる!!
  3. 「好きなものの詰め合わせ」
  4. 一人ぼっちじゃ寂しいもんな…でも、そんなに大勢いらないもんな…。
  • あらすじ

友達がいない人同士で「隣人部」という実態のない部活動を結成し、どうやったら友達が出来るかを検証・実践するという話。(だけど基本は短編だからあまりあらすじは意味を成しません。)
キャラクターがいっぱい出てくる様に書かれているのですが、メインのヒロインである「三日月夜空」と「柏崎星奈」、主人公の「羽瀬川小鷲」の話がほとんど

  • こんなのが面白いなんて、悔しい。でも、)ry

読んだ感想を一言で言えばそれに尽きます。しかし、ただ「大穴」というだけでは説明不足ですね。

冒頭の80ページで読むのを辞めた人は「にわかオタクの専門知識が足りない小説」だと思うかもしれません。実際に序盤呼んだ時に「これはハルヒ」「これはSHUFFLE」「これは武装錬金」と元ネタがつらつらと言えるようなオタネタが連発されたので『何だ、オタクが気の迷いで書いた小説か…』と思った。*1実際、80ページ目でTwitterに書いたことは「この作者絶対ニコ厨系にわかオタクだろ?」ということ。

しかし、この本の面白いところは本が終盤に行くにつれてオタクネタが減っていくということ。
そして、オタクネタではない、会話や行動といったキャラクターの発するもので笑いを取ることがうまいので、読んでいて「オタクじゃないと読めない」という感じではなく「中学・高校生でも手軽に読めるラノベ」という雰囲気が漂っています。

いつもの辛口の批判を言うと…いや、今回は批判したいことが2つしかない。萌えを押し売りされるような感覚もないし、話のつじつまも大きな欠陥はない。批判があるとすると「ストーリーが短編集調」であることと、「作者自身の語彙力が低いこと」です。

短編集みたいになっていて、つながりがあるような…ないようなで「起承転結」または「序破急」がないため、読み手としては「次は何が起こるかな?」というワクワク感がない。リラックスしてお菓子食べながら漫画を読んでクスクス笑っているようなそういう感覚で、読み物を読むときに気合を入れて「本と戦う」という気概が湧かないところがこの作品の難点

次に語彙力が低いため、年配の読者にとっては同じ言葉ばかりが目に付く事が不愉快に感じる。例えば、「ジト目」という言葉が連呼されている。情景を連想しやすいとは思うが、読み物である以上、イラストのようにただジト目という言い方で安直に縛るのではなく、微妙な感情を表現できないと面白みに欠ける。例えば、「人を哀れむような、蔑むような目線」「嫌悪感を目を細めて無言で示す」「人を信用していない人が魅せる疑いの眼差し」など言い回しはいくらでもあるだろう。それをただ単に「ジトッとした目付きで」だけでは面白くない。それも小説の中で終始一貫その表現を変えないところを見ると非常に退屈だ。

また、語彙力が内容に感じる根拠として、300ページ近い文章を読めば、一度や二度ぐらいすぐに連想できず、辞書を引きたくなるような言葉があるものだが、この小説にそれがない。中学生ぐらいの読み物だとしてもやっぱり少しぐらい独特の表現を取り入れてもいいと思うのです。私はキノの旅のおかげで漢字を覚えた身ですから、今の中学生がこれを読んでもオタクの知識しかつかない所を考えると…ちょっとかわいそうに思います。

  • オタクの、オタクによる、オタクのためのはがない

作者が「細かいことを考えず、純粋に好きなものを詰め合わせた」とあとがきに書くように、非常に伸び伸びとしたノベルです。

ラノベ的な非現実的なキャラ設定やシチュエーションを残しながらも、キャラクターや読み手の感情・テーマ性(コンセプト)をうまく組み込んでいながらも不自然な説教臭さや狙っているような作者の目線をかんじずにスラスラ読めることろが嬉しい。

萌えもテンプレート調ではなく、うまくそのキャラが好きになるような仕掛けがなされている。(萌豚が好きな萌じゃなくて、私が定義する「愛でる」という感情がキャラに湧いてくるようなそういう萌え。)
引越しやぼっちの経験者ではないかと思うほどリアリティーがあって作品の中にうまく反映されている。

萌え豚でも、硬派な「何かの」オタク気質のある人でも全般に読んで欲しい作品という意味合いを僕はこの作品を推奨する上で込めたいですね。

  • あなた達の知ったことか!!

私が有名な大学の人達とビジネスを作る際に多くの人が「一人」という言葉をネガティブに捉えた。だから、一人というビジネスのお題にたいして「出会い」とか「共有」という形でしか一人というモノをビジネスにできない固定観念がほとんど多くの人にあった
「集中・没頭できる」「気兼ねなく、××(恥ずかしいこと全般が)できる」「誰からの制限も受けない自由」「気楽かつ自然体でいられる」など挙げれば、いくらでもその人の気持ちがプラスになるような事、「一人きりっていいよね」という感性はある。

だから、僕は一人でいることに対して、さみしいと考える連中に「Not your business!(お前達の知ったことか!)」と言いたい。本当にそう思うし、そうでしょ?それはあなたのビジネスじゃないでしょ?僕のビジネスだ!

でも、わずかな友人がいて2〜5人位でつるむのが一番楽しかったりする。

そのぐらいの友達を自分達で少しづつ作るという本作のコンセプト「一人でいることは寂しくはない。でも、哀れみの目線が嫌だ」「大勢に囲まれなくていい。心の通う友達がちょっとでいいから欲しい」というキャラの台詞は非常に本質的なオタクらしい考え方だと思う。

僕はmixiFacebookの連中が「友達増やせ・友達作ろう」と促してくる様が本当にやだ。少なくともフェイスブックについて言えば、セックスフレンドが欲しくて作ったサイトだよ?(映画見てきたから言っているけど。)mixiも物語は知らないけど、「友達100人出来るかな」をじでいくサイトなのだから、あれもまたけしからんと思うところはある。

しかし、mixiやはてなのいいところは「職業・出身地・専門分野」に限らず「ネットでモノを書く・見る」というネットサーフィンが趣味の友達を作れる機会があることだよね?
僕なんかは政治団体には入りたくないけど、こういう小難しい議論をできる友達がいたらいいなぁ…と思っていたから、その機会をくれた事は両サイトに感謝したい。

この「隣人部」を中心とした「僕は友達が少ない」(通称「はがない」)は学校の端っこで陰気だの変わり者だと思われながら見られていた僕の高校時代とそこを彩ってくれた未だに続く「絆」を思い出させてくれる作品でした。
こういう関係が「深く狭く」の人には通じるところがある作品だと思いますので、私からは是非推奨したい。(あと引越しで友達をなくしたことがある人も是非。私はその典型でしたので、この小説の主人公に強く共感しました。)

  • おまけ

2つだけこの作品について書くとよくある質問が予想されるからそれを補足しておきたい。
Q、ブリキ絵についてどう思いますか?
A、おっぱいの描き方が素晴らしい!特に巨乳の描き方ね。(経験談を言うと胸の書き方ってある程度より小さい人だと下着を書いているような形だから自然に前に出る。巨乳については胸の肉が下に貯まるように描いていないとおかしいのだけど、寄せてあげてで書かれすぎて【いや、おっぱいって垂れ下がっているだけだから、これだけ持ち上がっているのはおかしいよ】って話になる。)←ブリキさんの絵がほかの部分もうまいと思うけど、他の絵師よりもずば抜けて正確なのが巨乳のかき方。そこそこバストがあるとやっぱり胸の位置を下げないといけないんだけど、ほとんどの絵師の胸の高さが高すぎる。

Q、アニメ化は成功すると思いますか?
どのアニメ化の作品もそうですが、原作の良さを監督が理解できているかどうか」が明暗を分けます。…この作品をただの萌えアニメとして扱えば、例え京アニがやっても失敗します。(ここまでが一般論)

0話とスタッフ見て予想するに…期待してもいいと思います。監督がバンブーブレード、脚本が咲で「萌えっぽいけど萌えだけじゃない作品」の経験があるから話の書き方はそこまで大きく外すことはないと思います。原作ファンから見れば「アニメ化しやすい」作品と言うイメージがあるけど、あの空気を映像化するとなると各々でイメージが違うから評価は分かれるでしょうね。

1つだけ付け加えるとそらのおとしもの」のスタッフが集結しているって事ですね。あのアニメで培われた「クレイジーなまでのエロい悪乗り」が再燃するとこの作品はただの萌えアニメに堕落する。魅力が半分も伝わらない危険がある。

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実際にこの予言が的中したから驚いています。

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*1:自分がやったことあるから、そういう作家さんが時々いると残念なものを見る目で見ちゃうんだよね〜そういう人の事。そして、総じてそういう作家って文章力ない。自分の過去への戒めも含めていっているけど、総じて・例外なく世の中に燃えるゴミを増やす環境破壊を執筆活動を通じて行うケースがある。